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 自己管理の重要性

●高めようケガの予防の認識

 最近極真選手の中でも、あるレベル以上の選手になってくるとケガをしたり、痛みが出ると専門医院・鍼灸・整骨院などに率先して通院する人が増えてきた。しかし、一般道場生の中には何の処置もせず、放置してなかなか治らないので稽古へ行くこともできず、やがて休会・退会していく人が多いのも現状である。
 ケガに対して、指導者や黒帯の先輩たちが普段から初級者や色帯の人たちのよき相談相手になってあげることが大切である。
 よくケガをする人は「なぜケガをするのか?」「どうしたら予防できるのか?」を知っておくことが重要である。なぜなら、ケガをしたり痛みが出る原因となった根本的な問題をクリアーしなければ、再発する可能性が高くなってくるからである。
 ここでは、いくつか考えられる根本的な問題を挙げるので、選手や道場生の人は自分のケガはどの要因からきているのかを認識し、自己管理のチェックポイントとするように心がけてもらいたい。
セルフコンディショニング・チェックポイント
 1. 基礎的な体力・筋力はあるか?
 2. 柔軟性はあるか?
 3. 稽古前後のストレッチを行っているか?
 4. ウォーミングアップ、クーリングダウンを行っているか?
 5. 適切な指導のもとでウェイトトレーニング、サーキットトレーニングを行っているか?
 6. 疲労は溜まっていないか?
 7. 睡眠は十分か?
 8. 栄養のバランスを考えて食事をしているか?
 9. 太りすぎていないか?
10. 稽古後、ケガのある部位にアイシングをしているか?
これらの事項を常に意識しながらケガの予防やコンディショニング作りに役立ててほしい。

●成嶋竜さんの体験談
<ケガを知ることで自分の身体を知る。空手を長く続けるためにケアは必要>


すぐに専門医に診てもらう場合には、アイシングをする前に診てもらうこと。これは、整復が困難になったり、痛みが麻痺して正確な診断ができなくなるため。また、傷害に疑問が生じた場合、(歩行できない、2〜3日しても腫れが引かない、骨折の疑いがあるなど)は医師、専門家の診断を仰ぐこと。
 自分は比較的に小さいですから、身体ができていない頃にはケガが多かったですね。腰を痛めたり、下段をもらって太股を打撲したり。それから、筋肉のダメージはすぐに治るんですが、関節の痛みは神経質になるくらいにケアした方がいいですね。冷やしたりテーピングを巻いたり、もしくはきちんと医療機関に相談するなどしないで放っておくと、後々そのケガと長く付き合わなければいけないことになりますから。
 ケガは本人のクセもありますから、いつも同じ場所を痛めてしまうんですね。そういった場所に関しては、常日ごろからサポーターを巻いたりして注意する必要があります。自分の場合も左膝のケガは持病みたいな感じで、少し痛くなると稽古を休んで、良くなると稽古を再会してまた痛めるという繰り返しだったんです。今思うと、すぐに冷やしたり治療院に通えばよかったな、と思います。自分で湿布を張ったりしても治らない場合は、やはり専門の医療機関に行くべきです。自分に合った治療というのは必ずあるはずですし、何がいけなくて何がいいのかということを把握してケガと付き合っていけば、治りも早いし、ケガに足を引っ張られることなく稽古が続けられると思います。
 現在は「掌道」をはじめとして空手のことをよく理解している治療院がいくつかあります。自分も左膝を悪くしてからは昨年は菊澤院長に魔法をかけてもらっているような効果で耐えることができました。
 身体に疲れが溜まったらマッサージを受けたり、マッサージのやり方を教えてもらったりというのは、空手を始めて間もない人でも必要なケアの一つだと思います。
 それから初心者の人に特に必要なのは柔軟運動ですね。稽古に来れないときでも家で10分、20分でも開脚をしてみたり、前屈・後屈をしてみたりとかすることでケガをしにくい身体になっていきます。それから、稽古の始まる前と後、特に後はすぐに帰るのではなくて入念にストレッチをして筋肉をほぐすことによってベストな状態を保つことができますから。
 簡単なことをいえば、痛みのある場所が空手をすることによって痛みが増すようなら、それ以上稽古をしてはいけないし、痛みが増さないのなら稽古をしても大丈夫なんです。ケガを知ることによって自分の身体も知って、それが様々なことに繋がっていくと思います。だから、ケガをしたからもう空手はやりたくない、稽古はできないというのではなく、前向きに考えていって先輩や治療院に来て先生に相談したりしていくことで長く空手が続けられるし、人間的な交流の場ももてるんじゃないかと思います。

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